※断酒217日目

※記事は、事実をもとに構成されています。決して薬物の乱用を勧める内容ではありません。

30代で薬物中毒者となった患者

前記事とは別の話だ。

30代前半の彼、仮にT氏とする。

イケメン、というより昔風のハンサムな顔立ちで、身長180センチはゆうに超えている長身。

T氏も覚〇〇剤でパクられ、薬物中毒者として措置入院でこの閉鎖病棟に送り込まれたようだ。

閉鎖病棟での日常の過ごし方といえば、テレビを見るか本を読むか、あるいはタバコルームでウマが合う人とくだらない雑談をして時間をつぶすことになる。

アルコール依存症者や薬物中毒者はそれぞれ、勉強会が週に3回くらいある。

タバコルームで彼がしゃべっている姿をみると一見普通だが、目を合わせて話してみるとこれが普通ではなかった。

目をギョロッと見開いて、というか、上と下のまぶたにチカラを入れてガン見して、というのか、要するに「目がイッている」ふうだった。
薬物中毒者
フリーフォト足成より引用

薬物中毒者独特の表情になる。

薬を使用したらどうなるか

彼は薬を使用した時にどういう行動をするのか、つぶさに話してくれた。

ハイテンションになり

「とにかく走んです。 街中を走りまくるんです」

だそうだ。
薬物中毒者が走る
フリーフォトPAKUTASOより引用

5、6時間もぶっ続けに走るらしい。

走って帰ってきたあと、たっぷりの牛乳をゴクゴクと飲むらしい。

どこかの薬物中毒者のブログで読んだのは、2日も3日も寝ずに続けて男女の行為に妄りふける、というものだったが。

走りまくった後、牛乳を飲むんだったらあんがい健康的だな、と、その時は思った。

薬物中毒者が家に戻ると・・・・・・

ある日、打って走りまくったあと自宅に戻ると

床一面に透明な液体がまかれていた

と、彼は語った。
床にまかれた
フリーフォトPAKUTASOより引用

その時、なんと「サリンがまかれた」と思い込んでしまったらしい。

サリンが部屋にまかれているだなんてとんでもない。

本当ならすぐに息の根が止まって死体となって床にころがっているところだが、もう薬物のせいで思考回路がおかしくなっていたのだろう。

すぐさま110番して、「サリンが部屋にまかれている」との被害通報をした。

警察もとんでもない通報を受けたものだから、特殊部隊を含め10数人もが駆けつけてきたとのこと。
警察官 機動隊
フリーフォト写真ACより引用

しかし「それはただの水だった」と判定したらしく、10数名は帰っていった。

だが本人はまだサリンと思い込んでいたらしく、再び110番

こんどは人数が減って数名だけ、部屋に駆けつけてきた。

そして事情聴衆だけして、帰っていった。


その後数回にわたり110番し、訪れた警官が、どうもおかしい、薬を使用しているのではないか、ということで最期にパクられた。

そして閉鎖病棟へ送り込まれた。

それが彼がここにいるいきさつだった。

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退院、そして

しばらくして、彼が退院の日となった。

皆が取りかこみ、退院おめでとう、2度と薬物はするなよ、そういう空気で彼を送り出した・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


T氏の退院から一週間もたたないある晩、誰かが驚きの声をあげた。

T君が独房におるで!

「マジか、ホンマか」

「T君じゃと思う、あれは」

保護室側のエリアと、閉鎖病棟側のエリアとは自動ロック付きドア一枚で仕切られている。

T氏と交友があった患者たちは、ぼくも含めて透明なドアにへばりついた。

ドア越しに独房側のほうをまんべんなく観察した。

長身の彼の姿が見えた。


また『やった』か

退院から一週間も経ってないじゃろ

送り出した僕たちは、なんだかがっかりした。


目があうと、彼がドアによってきて、何かを言った。

しかしドア越しでは彼の声はうまく聞こえなく、こちらは手のひらを耳にあて、「何??」とゼスチャーをした。

すると彼は右と左の手首を合わせて、手錠をかけらるしぐさをした。
手錠 逮捕
フリーフォトPAKUTASOより引用

あ~あ、またやったか

今度は実刑かね

実刑じゃろうね


しばらくすると、彼の姿を見なくなった。

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