うつ病でアルコール依存症:人生終わった男の闘病記・体験談

閉鎖病棟の体験談から、アルコール依存症・うつ病の闘病記。
2児の父が急にうつ病で倒れた。酔いにまかせて仕事にいくも今度はアルコール依存症だと。
家族から精神病院に何回も入院させられ、断酒に挑戦するが失敗。抗うつ剤、睡眠薬はいまだかかせず・・・・・・

うつ病、アルコール依存症にならないよう、みなさんのお役にたてればと思います。

タグ:ゴーストライター

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※断酒180日目

(つづき)

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「断酒会」という、アルコール依存症者本人、

または家族が集まる会


そこで「断酒会だより」なる学級新聞のようなものを発行している。

家族体験談」を書いてくれないか、と嫁さんに打診があった。

嫁さんは「言いたいことがたくさんあるけど、文章が書けん」とのこと。

ぼくは「なんなら書いてやろうか?」と言った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづき


●男

しばらくすると、アレンという外国人が店にやってきた。

キアヌ・リーブス似のイケメンで、背が高い。

そのくせ彼は、ワリとフランクな性格で、ここのバーでは人気者だった。


キアヌ・リーヴス
ひたすら映画を観まくる日記アルティメット・エディションサイトより引用


ぼくは日本語が堪能な彼と、雑談をしていた。

トイレですれ違った時に、声を掛けようと思ったが、まあ、また後にしようと、その日は結局話をしなかった。

しばらくすると、彼は店を出て行った。

その彼があんなことになろうとは、思いもしなかった。

声を掛けとけば、と後悔した。


●女

今日も、いつものロック・バーに女友達と訪れた。

あいかわらず、外国人が多い。

・・・・・・今日は、アレンの姿を見ない

ちょっとがっかりした。

女友達が、他の人から伝え聞いた。


なんと、昨晩、アレンはバイクで事故ったって。

店を出て、ひとりバイクに乗って国道を走った。

交差点で車につっ込み、即死だったと。


・・・・・・あ~あ、もったいない。 あんなイイ男、めったにいないのに。


昨日、逆ナンしておけばよかった。

〇バイクで酒気帯び運転で事故死


●男

アレンが死んだ?


・・・・・・本当なのか。


バーの仲間は皆、口をつぐんでその話題を避けているようだった。

酒気帯び運転でバイクで帰宅中、交差点で車にぶつかり即死だったそうだ。

バイク事故 警察 パトカー


・・・・・・しまった。 昨日のトイレで、声を掛けておけばよかった。

そうすれば、30秒、もしくは1分ほど帰宅時間がずれて、その車とは接触しなかったハズだ。

声を掛けなかったことをかなり後悔した。

気分転換に女にでも声を掛けてみるか。


●女

バーの一番奥のイスで、女友達と談笑していた。

ふと、顔を顔を上げると、目の前に、彼が立っていた。

いつも、カウンターで独りで飲んでいる、色白で高身長だがヤセ型の、彼。


酔っているのか、上機嫌で話をしてきた。

酔ってはいるが、乱暴ではなく、優しい口調だった。

電話番号とメールアドレスを交換した。(注:当時ラインはまだなかった)


・・・・・・よし。


思っても見ない収穫だった。


●男

こんなにうまくナンパできるとは思わなかったな。

珍しいこともあるもんだ。

彼女は、看護師とかいってたな。

前妻とはうつ病が原因で離婚している。

ぼくのうつ病の事が彼女バレたら嫌だ

ここは隠しておこう。


帰宅して、“もしかしたらナニかあるといけない”と思い、小汚い僕の部屋の掃除をしておいた。

彼女に連絡を取ってみると、「明後日なら空いている」とのこと。

デートの約束を取り付けた。

待ち合わせ場所は、いつものバーだ。


●女

彼から連絡があった。

「一緒にご飯を食べないか」

というものだった。

・・・・・・うん、いいね。

まんざらでもなかった。

男から誘われるっていうのは、誰でも気分が良いものだ。

しかもちょっとだけだけど、気にはなっていた男性。

勤務表を確認して、「明後日ならOK」と返事をした。

さて、どんな服を着ていこうか。


●当日になった


〇うつ病を隠すため、酒を飲む


●男

ぼくはバーで、先に始めていた。

ぼくはうつ病なので、いつも疲れており、テンションが低い。

これは、彼女に悟られてはダメだ。

いつもの強いの」をマスターに頼み、一気に空けた。


焼酎 強いアルコール
フリーフォト足成より引用


胃が熱くなり、アルコールが体中にしみわたる。

辛い気持ちが消えていき、陽気な気分が膨らんでくる。

もう一杯、「いつもの強いの」をマスターに頼んだ。


それから、1時間ほど、飲んでいた。

聞いたところによると、彼女の勤務先はココからかなり離れているらしい。

かなり酔ったところで、店の入り口のドアが開き、彼女が現れた。

今日は、彼女は、一人きりだった。


・・・・・・どのくらい飲んだだろうか。


彼女も、ぼくも、かなり酔っていた。


そろそろ、かな。

家に来ないか」と誘った。

彼女は、頭を小さく縦にふった。


・・・・・・やった。


僕たちは店を出て、タクシーを拾い、僕の家に向かった。

その晩、ぼくたちはひとつになった。


●女


目を覚ますと、そこは知らない部屋だった。

ふと気がつくと、一緒のふとんに、彼が寝ていた。

かすかに、昨夜のことが思い出された。


・・・・・・ああ、そうだった。


これが、恋愛ね。


もう、やめよう、と思った。

東京の彼とは、もうやめよう。

私の今までの、実ることに微かに希望を置く、トンネルの真っただ中に居るのに出口の光がまったく見えない、そんな生活。


もうやめよう。

遠くのフランス料理店より、近くのラーメン屋だわ。


隣に寝ている男、童顔で色白で頼りなさそうだが、見た目だけはいい。

こっちに賭けてみようかな。


その「決断」が、彼女の人生が狂い始めた瞬間だった。

だが彼女はまだ、気付いてはいなかった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

〇断酒体験用の原稿を嫁さんにチェックしてもらう


う~ん、前半の酒が取り持つ縁」は、こんなものかな。

あとは、「酒が壊す縁」、アルコール依存症旦那との苦労ばなし、ぼくが人生を転落していく話、断酒体験をつづっていこう。


ここまで書いて、嫁さんに印刷した原稿を見せてチェックしてもらった。

嫁さんはさらっと目を通すと、原稿を丸めて放り投げた。


ドアホ! 赤裸々に何を書いとんじゃ!

生々しすぎるんじゃバカ ボケ ハゲ!


「え・・・・・・『ハゲ』はあんまり関係なく・・・」


うるさい! ハゲハゲハゲ!

だいたいアンタねえ、初めての時、ぜんっぜん勃たなくて

まったく役に立たんかったじゃろうが! アホ ボケ!


・・・・・・う

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※断酒178日目


断酒会の家族体験談を

アルコール依存症者本人が書く


僕はアルコール依存症のため、毎週通っている「断酒会」という、アルコール依存症者本人、または家族が集まる会がある。

断酒会
フリー素材いらすとやより引用

そこでは年に数回、「断酒会だより」なる学級新聞のようなものを発行している。

アルコールでいろいろ悲惨な人生経験をした人達の経験談をのせて、読んでもらうのだ。

そろそろ次の“断酒会だより”を発行するという。

そこで断酒会から「家族体験談」を書いてくれないか、と嫁さんに打診があった。


嫁さんは

言いたいことが山ほどあるけど、文章が書けん

と言った。

ぼくは

「アンタの今までの気持は知っているから、なんなら書いてやろうか?」

と言った。

と、いうことで「アルコール依存症である本人がアルコール依存症の家族の体験談を代筆する」、という変な事になってしまった。


とりあえず、軽くエッセイ風に綴ってみよう。

「アルコールが取り持つ縁、アルコールが壊す縁」というタイトルにしてみようか。


僕と嫁さんはバーで酒がらみで知り合い、そして結婚した。

しかし、酒のせいで家族が崩壊していく。


そういうストーリーにしよう。

いや、ノン・フィクションだ。


以下、簡単に綴ったのがそれだ。


〇アルコール依存症・家族体験談


●女


私は、27歳独身女性。

市民病院の、看護師をしている。


彼氏は・・・・・・居るには、居た。

医者だった。

でも、遠距離恋愛だった。

・・・・・・逢いたい時に逢えない。

そういう辛い恋愛をしていた。

私は、なかなか縮まらない彼との距離に、いつか実るのだろう恋愛に、わずかながらの希望をたくし、日々を過ごしていた。


彼は東京都内の某有名病院に勤めていた。

だから、地方に出張の時だけしか、逢えない。

総合病院
フリーフォト足成より引用


・・・・・・こういうのまさか、現地妻っていうのかしら。

たまには、東京に逢いにもいってみた。


彼の家では、私の第六感がわずかに、なにか敵対的な嫌なものを感じる。

私以外の女性の陰を、わずかだが感じる。

それを問いただす勇気は私には無かった。

すっきりとした気分ではなかった。


愛と疑心の感情に、交互に胸をからめ締められるこの生活は、

「私自身の存在は何なのか」

自問自答を繰り返す日々を過ごさせた。


週末は、大好きなバーへ、いつも女友達と出かける。

カウンターがあって、踊る空間があって、客の半分は外国人だ。

バーとクラブの中間のような、店だ。

ハード・ロックやバラードがかかると、外国人たちカッコ良く踊りだす。

・・・・・・私も、あんなふうに踊れたらいいのに。

私はどちらかというと、恥ずかしがり屋なほう。

あんなふうに踊るなんてできない。


DJバー クラブ ロックバー
CLUBLOG・R&B好きクラブジャンキーのクラブの歩き方サイトより引用


夜中もすぎると、音楽はスティングやボブ・ディランなど、しっとりとしたものに変わっていく。

あちこちのテーブルに、即席カップルたちが肩を寄せ合って話をしている。

私も誰かステキな人と、そうしたい・・・・・・。


でも、連れは女友達ばかりだ。

私は、酒はそんなに好きではない。

しかし、ワインボトルの一本くらいは空けることが出来る。


とうの昔に出来上がっている連れの女友達と私は、しかたなく「イイ男」チェックをする。

ちょっとキアヌ・リーブスに似た感じの、アレンっていう男性とは友達だ。


・・・・・・ちょっと、好み。


でも、彼女が居るのか、私は口説かれたことがない。


・・・・・・容姿には、少し自身があるのにな。バストも外国人好みにはあるんだから。


今晩もアレンは居た。

声を掛けて、逆ナンしてみようかしら。


そういえば、カウンターに、色白で背が高いんだけど、か細い、そこそこの顔立ちの日本人男性が、今日も独りで片手にグラスを傾けていた。

・・・・・・彼もワリと好みのタイプなんだけど。 ちょっとだけ気になる。

〇うつ病の男性


●男


ぼくは29歳、会社員。

何年か前、仕事で、残業250時間を越える、徹夜につぐ徹夜、それが半年も続くという、仕事地獄を味わった。

そのせいで、僕の交感神経と副交感神経は故障し、夜眠れなくなった。

いつも気分が沈み、ボーっとして、生きているのが辛かった。


会社の勧めで、精神科病院を尋ねると

「立派なうつ病です」

と診断された。

それから毎日、抗うつ剤と睡眠薬を服用する日々が続いた。

現在、広く知られているうつ病も、当時の世間ではあまり一般的に知られていなかった。


会社に行くのは行っていたが、辛くて全く仕事にならなかった。


夕方、定時になると会社を出て、いつものバーに駆け込む。

そこで、顔なじみのマスターに

「いつもの、強いの」

と頼む。

マスターは、ウォッカやらジンやらで、かなり強めのヤツを作ってくれる。


画像20190216カクテル
フリーフォト足成より引用

僕はポケットからサイフを取り出し、700円を渡す。

その、強めのやつを一気に喉に流し込む。


強いアルコールが胃粘膜で吸収され、焼けるような感覚と共に、辛さがスッと消えていく。

・・・・・・これでいいんだ。


僕は今、何のために生きているのか分からなかったが、“この瞬間”のために生きている、と言ってもいい。


しばらくすると、アレンという外国人が店にやってきた。

キアヌ・リーブス似のイケメンで、背が高い。

そのくせ彼は、ワリとフランクな性格で、ここのバーでは人気者だった。


僕はよく彼と、雑談をしていた。

トイレですれ違った時に、声を掛けようと思ったが、まあ、また後にしようと、その日は結局話をしなかった。


しばらくすると、彼は店を出て行った。

その彼があんなことになろうとは、思いもしなかった。

声を掛けとけば、と後悔した。

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